クレープシュゼット

失敗から生まれた逸品お菓子と料理

失敗から生まれたお菓子・料理シリーズです。

クレープシュゼットとは、四つ折りにしたクレープを、バター・砂糖・オレンジ果汁・洋酒を混ぜたソースをフライパンで煮たフランスのデザートです。

こちらのクレープシュゼットは、サービス担当の人が目の前で調理してくれるデザート。
熱せられたフライパンの中で、仕上げにクレープに洋酒をかけて炎が上がるパフォーマンスは目を引いて人気を集めています。

このクレープシュゼット、大事な席でウッカリミスが転じて大成功を収めたという逸話があるのです。

1989年、モンテカルロのレストランに英国皇太子のちのエドワード7世とある女性が来店してきました。デザートを担当したのは、かの有名なアンリシャルパンティエ
皇太子と女性のために、張り切ってデザートを目の前で調理し始めました。
お連れの女性は、フランス人だったので、焼いていたクレープに、フランスのお酒オレンジリキュールのコニャックを使おうと思ったところ…

なんと、そのコニャックに火がついてしまい、炎が立ち上がってしまった!
めちゃくちゃ慌てたアンリでしたが、皇太子は逆にこれを面白いパフォーマンスだと大絶賛!
記念にこのデザートに名前を付けましょうということになり、皇太子の連れの女性シュゼットさんの名前を付けたそうです。

いわゆる肉などにもアルコールをかけて炎をあげるフランベですが、素材の臭みを取ったり風味を封じ込める効果もあるので、結果的に失敗してよかったのですね!
なお、アルコール分は飛んでしまうので、お酒が苦手な人にもおすすめです。

現在は、コニャックの他に、グランマニエやコアントロー、ブランデーなどのお酒も使われているそうです。今では、逆に炎が上がらないと失敗になってしまいますね(笑)

クレープシュゼットを目の前で、調理して披露してくれるレストランは、フランスでもあまりないそうで、日本でも数えるくらいだそうなので、見つけたら幸運ですね。

※失敗から生まれた料理・お菓子の逸品の記事の内容で、ご紹介しておりますエピソードは、諸説あります。

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