タルトタタン

失敗から生まれた逸品お菓子と料理

失敗から生まれたお菓子・料理シリーズです。

タルト・タタンとは、型の中にバターと砂糖で炒めたリンゴを敷きつめ、その上からタルト生地をかぶせて焼いたフランスのお菓子です。
これをお皿を当ててひっくり返すと、りんごがカラメル色になってトロトロになっていてとても美味なお菓子です。

こちらのお菓子は、ある姉妹が慌ててデザートを作って失敗し、それをなんとかカバーして作り上げた有名なお菓子ですね。

19世紀ごろ、フランスのソローニュ地方に、ホテルタタンというホテルがありました。
このホテルは、とても評判で毎日、宿泊客が押し寄せていました。
ホテルの厨房で、腕を振るっていたのは、ステファニー・マリー・タタンとジュヌヴィエーヌ・カロリーナ・タタンの二人の姉妹でした。

二人は、厨房であまりの忙しさに、デザートを作るのを忘れていることに気付き、急いでりんごのタルトを作ろうとしていましたが、何を血迷ったか、タルト生地を型に敷かずに、直にりんごを敷き詰めてオーブンに入れて焼いてしまいました。
そこへ、もう一人の姉妹が焼き加減を見ようとオーブンを開けるとタルト生地が敷かれてないことに驚き、慌てて生地を上から被せて焼きました。

焼き上がった後、どうしようか…と、ため息をつきながらしようがなく皿を当ててタルトをひっくり返して出してみたところ…さらにびっくり!
りんごは、飴色になっていて切って味見をしてみたところ、りんごがトロける食感になっていて美味でした。

それを、お客に出してみたところ、たちまち大評判に!
失敗しても、諦めて捨てずに機転をきかせて対処し、美味しいものを作り上げてしまう才能には感服してしまいます。

現在でも、タルトタタンは、フランスでも人気で、シワシワになったリンゴをタルトタタンに使う人も多いのだとか。リンゴを煮詰めて作るのだから、シワシワのリンゴでも十分なのですね。
食べ物を粗末にすることなく、美味しく食べられることにもつながっているのが、とても素敵だと思います。

※失敗から生まれた料理・お菓子の逸品の記事の内容で、ご紹介しておりますエピソードは、諸説あります。

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