ババ・オ・ラム

失敗から生まれた逸品お菓子と料理

失敗から生まれたお菓子・料理シリーズです。

ババ・オ・ラム とは、ワインのコルクやキノコの形に似た、ババ生地をラム酒入りのシロップに漬け、泡立てた生クリームを添えたお菓子のことです。
(伝統的には、フルーツの砂糖漬けで飾ることも多い)

ババ生地とは、※1ブリオッシュのようなふわふわとした干し葡萄が入ったパン生地に、たっぷりとラム酒入りのシロップを浸み込ませた生地です。
シロップをたくさん浸み込ませるので、生地は2倍ほどに膨らみ、パン生地でもあるので、指で突いても、スポンジのように元に戻るような弾力のある生地です。

ルイ15世が、いつも食べていたクグロフというお菓子が固くなってしまいました。困って手元にあったお酒をかけて食べてみると…

思いのほか、美味だったのでお抱えの菓子職人・ストレールにこれを元に、オリジナルの菓子を作ってみよと命じました。
公がお気に入りの「千夜一夜物語」の主人公のアリババの名をお菓子の名前としたらしいです。

よく似た菓子に「サヴァラン」と言うお菓子もありますが、こちらはババ生地に、干し葡萄ではなく、砂糖漬けのオレンジの皮を刻んだものを混ぜてリング状に焼き上げたものです。中央には、カスタードクリームや生クリームを絞って詰めるようになったそうです。考案者は、オーギュストジュリアンというパティシェ。
美食家で政治家のブリア・サヴァランから名をとって、名付けらたそうです。

※1ブリオッシュ生地
ブリオッシュとは、バターと卵をたっぷりと配合したフランス発祥の菓子パンの1種。

※失敗から生まれた料理・お菓子の逸品の記事の内容で、ご紹介しておりますエピソードは諸説あります。

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