クイニーアマン

失敗から生まれた逸品お菓子と料理

失敗から生まれたお菓子・料理シリーズです。

クイニーアマンは、フランスのブルターニュ地方の伝統的な菓子パンと焼き菓子の中間のようなスイーツです。

形は丸く、表面はサクッとした香ばしいカラメル。そして食べると芳醇なバターの香りが口いっぱいに広がります。

クイニーアマンという名前、実は、フランス語ではありません。
フランスのブルターニュ地方に伝わる言語「ブルターニュ語」が語源でした。

クイニー=お菓子、ケーキ 。アマン=バター という意味です。

こちらのスイーツも生まれたエピソードは、諸説ありますが…
いくつかご紹介したいと思います。

イヴ=ルネ・スコルディアとマリー・アンヌ・コランティーヌ・グェグァンは、結婚して1856年に、ブルターニュのドゥアルヌネでパン屋を開業しました。

1860年、ブルターニュ地方では小麦粉が不足し、バターが豊富にありました。
そのため、「小麦粉400g、バター300g、砂糖300g」という、通常よりバター多い異常な配合のパンを作ってしまいました。

そして、このけったいな配合の上に、他のことをしているうちに、うっかりバターを溶かしてしまいました。
でも、「捨てるのはもったいない!」とそのまま焼いてみたところ、表面がカリカリのカラメル状になり、バターの風味豊かな美味しいスイーツが出来上がりました。

その後、このスイーツは、クイニーアマンと名付けられて売ってみるとたちまち大評判になったということです。

その他の説は、お客が店に押しかけてパンが飛ぶように売れて商品がなくなってしまったので、妻のアンヌがなんでもいいから作って!と頼んだところ、夫のイヴは即興で、バターが多めの先述した生地を混ぜ込んで焼き上げたら、たまたま美味しいパンができてしまった…というもの。

なんだかヤケになって作ってみたら上手くいったって感じですね^^;

こちらのクイニーアマン。
現在のレシピは、当時のものと同じかは分かりませんが、発酵したバター生地に砂糖をまぶしながら数回折り込んで、もう一度発酵させて焼くといった方法で製造されているようです。
中に、カラメルで煮詰めたリンゴなどを折り込んで焼くレシピもあるようです。

※失敗から生まれた料理・お菓子の逸品の記事の内容で、ご紹介しておりますエピソードは、諸説あります。

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