最近、SNSで自分の考えたレシピがそのまんまパクられた!という話をよく聞きます。
レシピというのは、アイディアであって創作物ではないので、パクった相手に著作権を主張することはできません。なので、レシピをパクられてブログに載せられても泣き寝入りする人が後を絶たないのが現状です。
しかしながら、勘違いしやすいのがレシピについている調理の工程写真や料理やお菓子の写真などにはバッチリ著作権が発生します。あと、書籍などになっている場合も同じです。
写真や本や記事が「表現している創作物」とみなされるため、基本的にはそっくりそのまま無断転載することは、禁止されています。
デザイン性の高いケーキやコンテストに出品されているケーキの作品などは、独創的なものも多く、まさに創作物ではないでしょうか。
しかし、レシピや文章を自分なりに書き換えたり、公的な責任を問われない場合があります。
料理レシピのように、誰が書いても同じようになってしまうものは、創作的な著作物に当たらないとするケースもあるためです。
※あくまでも私の見解です。権利関係などの法的なことに関しては、各自で調べた上で、自己責任でお願いいたします。
ある投稿を見て疑問に思ったこと
あるSNSで、苦労して考えたレシピをそのまんまパクられた!と憤っている方がいました。
怒りはごもっとも…と読み進めているとアレ?と思うことが書かれていました。
でも、誰かを幸せにするためにパクられたとしても発信し続けます!!!(意訳)
先述したとおり、場合によってはレシピ記事にも著作権が発生するのだから安易に無断転載を見逃してはいけないし、時間もお金も労力もかけたレシピを簡単にネットに載せて無料で公開するのもどうなんだと思っています。
近年、レシピサイトやSNSの発展で、レシピは無料で閲覧できるもの!という風潮が広がってしまいました。
もちろん、本人が納得していたりSNSの著作権などのありとあらゆる権利を放棄するなどの利用規約に同意しているなら問題はないのですが、そうではないなら自ら権利を放棄するのはいかがなものかと思うのです。
レシピそのものに、著作権は発生しなくても、そのアイディアでお店や企業でヒット商品が生まれたり、多くの人の手助けをできるものになったりするのを考えるとレシピも財産なのです。
ですので、私は安易に無料でレシピを提供することは良しとしていません。
時間もお金も労力もタダではないからです。
そもそもレシピに、オリジナリティーなどあるのか
しかしながら、こういう投稿も気になりました。
「そもそも、レシピにオリジナリティーなんてあるの?もともと昔からあるレシピをアレンジしているのに過ぎないのでは?」
確かに、料理もお菓子も先人たちが作ったレシピがあり、それを基にいろんなアレンジを加えているのが、今、巷にも広まっているレシピなのだと思います。
例えば、パウンドケーキひとつとっても、卵、バター、小麦粉を1ポンド(450g)ずつ加えて焼き上げるという基本のレシピが存在します。
しかし、それにいくらアレンジを加えてもどうしても似通ったものができてしまいます。でも、その基本から大きく外れてしまったらそれはパウンドケーキではなくなってしまいます。
ですので、レシピが似たようなものになるなら、それは仕方のないことです。
レシピだけでなくても、芸術作品であっても0から物を作っている人なんて存在しないとおもっています。誰だって、誰かの真似から入ったり、(例えば模写など)誰かのアイディアを基にアレンジを加えたり新たなアイディアを生み出したりして作品を作っているはずです。
ですので、レシピや文章もそのまんまコピーして転載するのではなく、自分なりのアレンジや工夫を加えて作ったレシピなら問題はないと思うのです。
今一度、ご自分や他人が大切に作ってきたレシピについて考え直して見てはどうでしょうか。
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